先代住職は民俗学者として、又県内外の市町村史の編纂にも携わり生涯活動しました。
平成13年、射水市中央図書館の新築にあたり、蔵書の一部を寄贈し広く活用していただいております。是非とも足をお運びくださってご覧ください。
お寺の図書室は閲覧いただけるよう、現在準備中。
射水市中央図書館
館内案内図
射水市中央図書館 HPより抜粋
この度、「伊藤曙覧文庫目録」を刊行するはこびとなりました。
伊藤曙覧先生は、民話、民族芸能、民間信仰などの民俗研究や口承文芸採集分野の第一人者として、その分野はもとより県内市町村史など、数多くの執筆をしておられます。
平成13年に新図書館を建設した折、先生が文化の町にふさわしい図書館となるようにと、研究分野である書物6028冊を寄贈されたことから、当館では、その蔵書を一般に公開するために「伊藤曙覧文庫」を創設しました。
その内容は、柳田民俗学をはじめ、歴史社会、文学、国語など広範囲に及び特設コーナー文庫としては県内外に誇れる収書となっています。
当館では平成13年度より目録の編集に取り掛かり、ようやくここに刊行することになりました。この目録を多くの人が活用し、「伊藤曙覧文庫」が幅広く一般の人々に愛されることを期待してやみません。
最後になりましたが、秋元國男氏(富山大学付属図書館職員)には、データ入力に格段のご尽力を頂きましたことに感謝申し上げます。
小杉町では西暦2000年記念に町図書館を計画しており、何とか図書を寄贈してほしいという話を承った。
町図書館へ直接連絡すると、他の市町村には見られない、文化の町にふさわしい特色ある書物がほしいとのことであった。
太田栄太郎文庫、木倉豊信文庫、志田延義文庫等を思いご期待にそえるかどうか、二千年記念だから二千冊目標にしましょうかと返事したが、家族と話すと小杉町がのぞむ特色ある書物とは言えない。
もっと広く考えて、小杉町のひとでなくとも、たとえば学生が卒論を書くのに何度も足を運び書きあげたとすれば、親しみのある図書館になる。
富山県の岩倉政治氏も今の南砺市福野の授眼図書館のことを小説に書いているという話になって、今回は柳田民俗学を中心に六千冊程の書物をお渡しすることにした。
実は、小杉町は柳田国男の民俗学と深いつながりがあった。柳田門下の倉田一郎、大間知篤三両先生は小杉町ゆかりの人方々であり、日本民俗学研究所が設立された折、私は研究所同人として昔話研究分野で末席をけがすことになった。大学一年生の秋であった。
それから半世紀以上経過してしまった。夢のようにすぎ去った。私の運命も国家・町の歩みもなんと大きく変転してしまったことであろうか。
顧みると私の学んだ戦中、戦後の時代と、現在の情報網の豊かな時代では学問の仕方や方法は著しくかわってしまった。しかも全国の図書館や博物館も近年その設備、検索法、蔵書も立派なものになり、私の書物など大海の中の一枚葉の如きものである。
しかし、現在の新しい図書館の中で、新しく活用されるなら、何よりも幸いなことである。
なお、私の書物について、その運搬から分類整理、さらに目録作成、印刷校正、発送にまで館長をはじめ全職員が長い年月のご苦労をくだされたことに心から感謝申し上げます。
(記)富山県史民俗編、滑川市史、小杉町史、福岡町史、国吉小史、下村史、大沢野町史、
八尾史、細入村史、婦中町史
1.配列はNDC分類に基づき、総記から文学までの10区分とした。
なお、伊藤先生の専門分野である宗教と民俗学についてそれぞれの区分を設けた。
分類番号が同じものについては、図書番号の五十音順とした。また、叢書については、なるべく一連となるよう配した。なお、内容が富山県にかかわるものであっても、郷土資料とはせず、主題分類とした。
2.この寄贈された図書は特設文庫(伊藤文庫)とし、請求記号の先頭に別置Aを付与した。
3.記述は、請求番号、書名、副書名またはシリーズ名、著者又は編者の順とした。
都合上、請求記号の巻数番号、出版年、出版社は割愛した。
A000 総記
A100 哲学
A160 宗教
A200 歴史・地理
A300 社会科学
A380 民俗学
A400 自然科学
A500 工学
A600 産業
A700 芸術
A800 語学
A900 文学